動物病院との付き合い方
- Tatsuya Fukuchi
- 9月10日
- 読了時間: 5分
更新日:11月1日
なかなかブログを書く気分になれなくて、かなり日が空いてしまいました。
ずいぶん遅くなったけど、先日くるみの病院に挨拶に行ってきました。
申し訳ないなとは思いながら、どうしても足が向きませんでした。やっぱり病院に行ったら「なんとか良くなってほしい」と必死だった空気感をリアルに思い出すだろうなぁ、と思うから。
午後診療が始まる前に行ったので、待合室に患者さんはおらず、がらんとした感じでした。くるみがよく寝ていたソファを眺めながら、そこにくるみの姿を重ね合わせ「本当によくがんばったなぁ...」と。
その後、ようやく先生や、前の病院時代からお世話になった看護師さんに挨拶することができました。少し寂しいけど、くるみの現世における飼い主としてのやるべきことはこれですべて終わったような気がしました。

くるみが亡くなった日、僕は病院に電話して先生に報告しました。先生は僕を気遣って言葉を選びながら、くるみを悼んでくれました。そして、すぐにお花とメッセージを届けてくださいました。
この病院は大阪市内に何個かグループ展開している大きめの動物病院です。大阪に越してきてからは、そのグループ医院のひとつにお世話になってきましたが、マンションの引越と2013年11月のくるみの発作にともなって、この病院に転院しました。
くるみが発作を起こして冷や汗をかいた夜、
心臓に癌があると言われた重苦しい夜、
癌に薬が効いているとわかって胸を撫で下ろした夜。
不安、絶望、安堵....
この病院の待合室で、いろいろな感情を味わいました。
時々、フォロワーさんから動物病院や医療との関わり方について質問をいただくので、参考になるかわかりませんが僕なりの考え方を少しまとめておこうと思います。
・一番の主治医は飼い主
・受け身ではなく能動的に
・お医者さんも人間
【一番の主治医は飼い主】
動物は喋れないから、自分の状態を訴えることはできないし、獣医師として専門知識を持っている先生たちも、短い診察時間ですべての状況を把握するのは不可能です。だから結局は僕ら飼い主が毎日観察し、異変に気付き、それを獣医師にどう伝えるかにかかってると思うのです。
そして、最終的に判断するのは常に僕ら飼い主です。例えば、くるみは最初の発作が起こったときに脳の疾患が疑われるため、MRI検査も選択肢のひとつでしたが、リスクを考慮して見送りました。それに残念ながら病院やお医者さんが合わなければ、病院を変える選択も僕らがしないといけません。どんな判断にも一長一短ありますが、その選択による結果を受け入れる覚悟が必要だと思っています。
「最終的にこの子を守るのは自分だ」っていう気概は大事なんじゃないかなぁ。
【受け身ではなく能動的に】
僕らは何か異変があった時は、必ず自分たちでよく調べて、自分なりの仮説を立てるようにしていました。言わば動物病院に行って先生と話す前の予習ですね。
先生から言われたことを「はい、はい」と受け入れるだけでなく、「この症状が出ているのであれば、こんな治療はできないですか?」「この薬が効かないってことは、○○の可能性が高いですか?」と能動的に質問・提案できるようにすることが大切だと思っています。
今の時代、ネットを開けば良くも悪くもいろいろな情報が手に入ります。AIを使えば、簡単に理解を深めることも可能です。ただし、あくまでも素人ですから、仕入れた知識が的外れだったり、良いと思った治療法が適さない場合もあります。お医者さんはプロですから、「素人考えでごめんなさいね...」っていうスタイルで診察に立ち会っていました。でも、僕らからの提案や質問によって「たしかに○○の可能性もあるので、〇〇を試してみましょう」となったケースもたくさんあります。
【お医者さんも人間】
くるみの主治医の先生は基本的に僕らの疑問に真摯に向き合ってくれる方で、僕らが納得するまで質問に答えてくれるので本当に助かりましたし、感謝しています。多分「くるみちゃんファミリーは診察が長くなるからなー」と思われていたと思います。納得するまで質問をぶつけるので、いつも僕らがその日最後の患者でした。
僕が大切に思っているのは、良い意味でお医者さんを万能だと思わないこと、お医者さんも人間であるということです。短い診察時間では変化を見つけられないこともあるし、良かれと思って飼い主に選択肢を提示しないこともある。「プロだから、当然ちゃんと治してくれるでしょ」というのは違うんじゃないかと。だからこそ、飼い主である僕らが受け身ではなく、能動的に調べ、ある程度の知識を身につけることが必要なんじゃないかと思います。
そして、お医者さんも人間なのでいろいろな方がいます。伝えるのが上手・苦手な方、聞くのが上手・苦手な方、経験があって自分の考えに絶対の自信がある方、曖昧な言い方をする方。先生の特徴を見極めることも重要なんじゃないかと思います。何か望まない結果になったときに「お医者さんのせいだー」ってなりたくないじゃないですか。
治療の選択肢がテーブルに並んで、リスクとベネフィットが50:50に思えて判断に迷うとき、僕は必ずこう聞きます。
「先生がこの子の飼い主だったら、どうしますか?」
やっぱり獣医さんは生き物が好きなわけで、ご自身でも生き物を飼っていることが多いです。ご自身が飼い主の立場だったら、という目線で参考になるアドバイスをくださることも多いです。
そういう僕も、くるみに対して「もっとできたことがあったんじゃないか」とか「見落としていた病気があったんじゃないか」という葛藤は今でも残っています。でも、それも含めて僕が、そして僕たち家族が悩み、葛藤しながら責任をもって判断したことの結果です。
まとめると、動物病院や医療との関わりにおいて大切なのは①しっかり変化に気づくこと、②なるべく有効な選択肢を引き出すこと、③腹をくくって判断すること、なんじゃないかなぁと思います。
これから闘病生活を迎える方、今頑張っておられるみなさんの参考になれば幸いです。


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