永遠
- 13 時間前
- 読了時間: 4分
くるみが旅立った、4月。
季節は一巡りして、
何事もなかったかのような顔で
また僕らのもとに戻ってきました。

くるみを火葬しているとき、
すぐ近くの公園には桜が咲いていて、
花びらがヒラヒラと舞い落ちる。
春の匂いがすると、
あの日の光景が鮮明に蘇ります。
きっとこれからも、
僕らにとって春は特別な、
そして胸が締め付けられる
そんな季節になっていくのでしょう。
よく、人の感情や記憶は
匂いや音と密接に関係していると言いますが、
僕はこの季節になると思い出す歌があります。
当時はあまりに鋭く胸をえぐられて、
聴くことができなかった曲。
Mr.Childrenの『永遠』です。
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桜舞う遊歩道
花火あがる夜の浜辺
ヒラヒラ キラキラ
記憶の中で光ってる
レンズを向けるたび
顔を背けていたのは
照れてるだけだと
理解しようとしてきたんだ
彷徨えば彷徨うほど
出口から遠く離れる迷路みたい
今も答えを探して歩いてんだよ
君のいない場所で
独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
必死で何かを僕に伝えようとしてる
あの日の君が見える
一瞬でさえも逃したくなくて
夢中で追いかけるよ
今はもう
ここにはいない君の笑顔を
君を知る人から
君について聞かれるたび
どうしていいのか
その場から立ち去るだけ
語らえば語らうほど
気持ちから遠く
言葉は無意味になる
強力な恋の魔法が
まだ解けてないから
幸せとすら感じる
空に残された白い飛行機雲
ふと自分が重なる
凄いスピードで逝ってしまう君に
必死で追い縋る
君さえ知らない
本当の君を見せてあげたかった
静かに眠ってる横顔も綺麗だ
時は行き過ぎる
そこになんらかの意味を
人は見出そうとするけど
冗談が過ぎる
たとえ神様であっても
死ぬまで許さない
独りきり
シャッターを押す人差し指
そのレンズの先には
涙色をした雨で覆われていても
笑顔の君が見える
僕しか知らない
愛おしい仕草を
この胸に焼き付けるよ
怒ってる顔も堪らなく好きだった
もう会えなくても
君は僕の中の永遠
『永遠』 Mr.Children
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繊細なピアノのイントロからの
「桜舞う遊歩道...」という歌い出しを聴くと、
近所にある桜並木の遊歩道で、
くるみの写真を撮った記憶が溢れ出します。

レンズを向けるたび
顔を背けていたのは
照れてるだけだと
理解しようとしてきたんだ
僕がカメラを向けると、
くるみは照れくさいかのように
いつもプイッと顔を背けていました。
「こっち向いてよ」なんて言いながら、
夢中でシャッターを切っていたあの日。
レンズ越しにくるみを見ていたあの時間は、
なんて幸せだったんだろうと思います。
彷徨えば彷徨うほど
出口から遠く離れる迷路みたい
今も答えを探して歩いてんだよ
君のいない場所で
We LOVE KURUMをはじめ、このBlog
『ねぇくるみ~僕らは今日もきみを想う』、
そしてmementoの活動や、
昨年末に開催したくるみとトーラスの追悼会、
IN LOVING MEMORY 2025。
すべてがくるみのいない世界で
くるみの記憶が薄くならないように追い縋り、
必死に自問自答するような毎日でした。
空に残された白い飛行機雲
ふと自分が重なる
凄いスピードで逝ってしまう君に
必死で追い縋る
歌詞の中では
「行ってしまう」ではなく、
「逝ってしまう」という
漢字が当てられています。
この曲は、2022年に公開された
『桜のような僕の恋人』という
映画のために書き下ろされた
人間同士の切ない別れを描いた歌。
主人公の恋人の女性は、
人の何十倍の速さで老化する
難病を患ってしまいます。
犬の人生は、
人間のそれと比べて
とても短い。
時間の速度が異なるという意味では、
犬と人間の別れも同じように感じます。
圧倒的なスピードで僕らを追い越し、
駆け抜けて逝ってしまう。
だから、僕はこの曲に
くるみと自分の姿を
投影していたのかもしれません。

命の儚さを象徴するかのような
桜、花火、そして飛行機雲の描写。
この曲に登場するモチーフは、
どれも美しく、そして
「一瞬で消えてしまうもの」ばかりです。
一見すると、
タイトルである『永遠』とは
相反するようにも感じられる。
でも、曲の最後はこう締めくくられます。
もう会えなくても
君は僕の中の永遠
有限であり、短命。
形あるものはいつか消えてしまう。
けれど、共に過ごした記憶や、
今も消えないこの愛情だけは、
誰にも奪えない「永遠」になる。
AFTER LIFEを生きる僕らにとって、
これほど救いになる言葉はありません。
ねぇくるみ
きみは今も、
これからも、
僕らの中の「永遠」だよ。
記憶の扉が開き、
苦しく、悲しく、
胸が締め付けられるような。
でも同時にどこか温かい。
そんな複雑な季節が、
いま始まろうとしています。
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