きみの四時間、僕の四時間
- 3 時間前
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僕らは2025年7月にWe LOVE KURUMI WEB STOREを立ち上げ、くるみグッズの販売収益の一部を犬猫保護活動をされている団体に寄付するようになりました。
僕たちがWe LOVE KURUMIやmementoを通して寄付をさせていただいているのは、大阪や関東で犬猫の保護活動をしておられる、認定NPO法人・てとてとしっぽさんです。

僕がてとてとしっぽさんを見つけたのは、くるみのInstagramからでした。たくさんの犬猫保護団体がある中で、とくにいいなと感じたのは、経費がしっかり公開されていること。そして、「ファミリーサポート」という看取りケアに力を入れて活動しておられるという、この2点でした。
動物愛護センターや保健所などに持ち込まれる子は、高齢で病気を患っている子の比率が高いそうです。若くて健康な子は次の引き取り手が見つかりやすいものの、そうでない子は優先的に殺処分に回されてしまう。
だから、てとてとしっぽさんはファミリーサポートという制度を設け、殺処分対象の子から優先的に保護しているわけです。当然、高齢の子や闘病中の子は譲渡先が見つかりにくく、お金の面でも、介護の面でも非常に負担が大きい。
そんなことは百も承知で、でも誰かがやらなければならないというまっすぐな思いで活動されています。
僕らもくるみと1年半、介護・闘病生活をがんばったので、それがどれだけ大変なことか、少しはわかっているつもりです。
でも、てとてとしっぽさんの現場では常に途切れることなく、しかも同時進行で、それが行われていると思うと本当に頭が下がります。

僕らは、寄付するだけではなく、現場のことを知りたいと思い、昨年から何度か「譲渡会」や、「シニアしっぽの会」にお邪魔するようになりました。
まず、行ってみて一番驚いたのが、どの保護っ子も本当にいきいきと楽しそうに、穏やかに暮らしているということ。
「しっかり躾けられている」ということではなく、「みんなこころ安らかに暮らしたらこうなるんだ」と感じたのが最初の印象でした。保護時には身体的に適切なケアがなされていない子がほとんどだそうですが、そんなことはまったく感じられない。
ちょっと前までは、この子たちの命の灯火が吹き消される予定だったということが信じられないくらいです。

はじめて、代表の「りなさん」に会ったとき、
僕はこんなことを聞きました。
「僕らみたいな素人に求めることは何ですか?」
「活動に興味を持ってほしい」とか、
「保護犬を選択肢に加えて欲しい」とか、
「少額でも寄付してほしい」とか。
てっきり僕は、そんな感じの答えが
返ってくるのかなと思っていました。
でも、りなさんの返答は
予想とはまったく違うものでした。
「今、わんちゃんと暮らしているなら、
その子を最後まで愛してあげてほしい」
「それで充分です」
「みんながそうするようになれば、
私の活動はいらなくなるんです」
納得したと同時に、
とっても胸に響くものがありました。
読者のみなさんは、ペットを愛しておられる方ばかりなので「そんなの当たり前だろ」と言われてしまいそうですが、当たり前のことができていない、そんな世の中だから、こういう活動が必要になるんですよね。
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僕と怜奈は今、「外部サポーター」として、
てとてとしっぽさんの活動に協力しています。
それで、つい最近、打ち合わせのために、
てとてとしっぽさんの施設にお伺いしました。
その中で、印象に残った子がいたので、
その子の話をしますね。
その子は「あーちゃん」という
推定14歳のトイプードルの女の子。

高齢で、闘病中のため、ファミリーサポートのメンバーです。保護されたときには大きな大きな腫瘍があったそうで、それを取り除く手術を乗り越えてここへ来ました。
僕らが床に座りながら3人で話していると、あーちゃんが僕の方にトコトコと歩み寄ってきました。そして、膝の上に乗りたがったのでそっと抱え上げると、本当に軽い身体。こんなに小さな身体で、大きな悪性腫瘍と闘ってきたのです。
あーちゃんは僕の膝の上に乗っかると、次は頭を撫でて欲しいと言いました。厳密には「言った」わけじゃないけど、僕の手をトントンして訴えてくるのです。そして頭を撫でてあげると落ち着いてくれる。
でも、僕が会話に夢中になって撫でるのを忘れると、また手でトントンしてくるんです。まるで催促しているみたいに。その姿が愛らしいこと。
会話をしながらも、僕はあーちゃんの温もりを肌で感じている。時折、トントンと催促されるたびに、僕らの間には音のない会話が交わされているような、そんな静かで濃密な時間でした。

結局、彼女は打合せをしていた約四時間、
僕の膝の上を離れることはありませんでした。
あーちゃんは人間が大好きで、
普段から他の保護っ子たちと、
りなさんの取り合いをしているそうです。
愛らしいと同時に、
僕の胸の中は少し複雑でした。
きっと人間にいろいろ嫌なことをされたこともあったでしょう。怖い経験もたくさんしてきたに違いない。それでもなお、はじめて見た僕を信用して、『愛情が欲しい』と訴えてくれる、あーちゃん。
それは、ただ単に「甘えん坊で構って欲しい性格」というだけではなく、失われた時間と愛情を彼女なりに一生懸命取り戻そうとしている姿のようにも思えました。
あーちゃんの人生は
愛で満ちていたんだろうか。
愛に溢れた暮らしを突然奪われたのか、
それとも、今この場所へ来て
はじめて「愛のあたたかさ」を知ったのか。
僕には知る由もありません。
「犬の時間」は、
人間のそれとは異なるという。
そう考えると、あーちゃんにとって、
僕の膝の上で過ごしたこの四時間は、
彼女の14年の人生のなかで
とっても大切な四時間になるんじゃないかな。
そして、
それは僕にとっても深く思いに刻まれる、
あたたかで忘れ難い四時間でした。
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てとてとしっぽさんと交流させていただくと、
いつも大きな気づきがあります。
当たり前だと思ってきたことが、
そうではないこと。
自分も含めた人間の愚かさや身勝手さと
自分自身が向き合う場をいただいている。
そんな気がします。
そして、いつも不思議なのは、
てとてとしっぽの保護っ子たちと
触れ合ったときに「かわいそう」という
悲観的な感情にはならないということ。
あの子たちは話を聞く限り、
相当過酷な人生を歩んできています。
けれど、それよりも今ここで、穏やかに素敵な表情で生きている素晴らしさの方が圧倒的に前に来るんですよね。これは、やっぱり直接触れ合うからこそ伝わる魅力なのかもしれません。
関西にお住まいの方は、4月にまた「シニアしっぽの会」が開催されますので、是非保護っ子たちに会いに来てください。
シニアさんが大好きな方、これからシニア期を迎える子や、介護中・闘病中のご家族、虹の橋を渡った大切な子を想う方。シニアならではの悩みや不安、日々の工夫やケア、介護や闘病について。ゆったりコーヒーでも飲みながら、みんなでシニアのことを考えてみようという気軽な会です。
興味がある方は是非、遊びに来てくださいね。
■シニアしっぽの会
日時:4月5日(日) 13:00〜16:00
会場:大阪市動物愛護体験学習センター
住所:大阪市旭区生江3丁目29ー1(城北公園内)
参加:無料
このてとてとしっぽさんとの縁は
くるみが作ってくれたものです。
前回のシニアしっぽの会では、くるみのフォロワーさんにも、はじめてお目にかかることができました。その方は、くるみのInstagramを見て、このシニアしっぽの会に参加しようと決心してくださったそうです。
まさに、くるみがつないでくれたご縁を感じ、
僕らも胸が熱くなりました。
ねぇくるみ、ありがとうね。
僕らのこころを温めてくれたんでしょ。
よくわかってる出来た娘だよ。
現在、We LOVE KURUMIやmementoの売上の一部から寄付をしていますが、正直そんなにたくさんできているわけではありません。だから、それぞれの活動をもっともっと頑張っていこうと思っています。
でもね、We LOVE KURUMIを
立ち上げた時に掲げたテーマ。
それが、この言葉。
Be the change
that you want to see in the world.
小さな一歩で、世界を変えよう。
だから、僕らはとりあえず、
サブスクの「ディズニープラス」を解約して、
そのお金を毎月の寄付にあてることにしました。
くるみと僕らが一緒に過ごせた
素晴らしい時間に感謝を込めて。
同じように穏やかな時間を過ごせる子が
ひとりでも増えるようにと願いを込めて。
みなさんももし少しでも興味があったら「てとてとしっぽ」の保護っ子たちを支援・応援してあげてください。
寄付や物資の支援に限らず、興味をもってくださること自体も支援になりますので、Instagramやウェブサイトをご覧になってみてください。
きっといきいきと目を輝かせて、今日を生きている魅力的な子たちに出会えると思いますよ。
認定NPO法人 てとてとしっぽ
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